みんなが好きなことだけやってたら、この世の中は成り立たないんじゃないですか？

前回はこんな事を書きました。

苦手なこと、足りないこと、不安はひとまず置いておいて、
なにより「今ある」こと、一番好きなことをやっちゃいましょう♪
限りある人生の時間を「ない」ことに使うなんてもったいない！

・・・・・

これはなにもトップスターだけが実現できることじゃなくて、
ケチャマヨをはじめ、大勢の普通の人にもできる事だというお話でした。

でもこう言い切っちゃうと、こんな反論が聞こえてきそうです。

そうは言っても、全員が好きなことばっかりしてたら
社会が成り立たなくなっちゃうんじゃないでしょうか？
やっぱりイヤなことをやる人がいないとダメだと思うんです！

…すごいですよね。こんなこと言える人は意識が高いというか、
自分を犠牲にしても世界に貢献したいような、そんな高尚な方なのでしょうか。

でも、そうですね…ぱっと想像してみると、
みんながみんな、歌ばっかり歌ってたらやばい気がしますよね。

全世界の人がケチャマヨみたいなことやっちゃうと、
車も走らなくなっちゃいますもんね。

でも・・・安心してください。
みんながステージで歌を歌いたいわけじゃないですから。

自分が思っている以上に、他人は本当に色々なことを考えてて、
自分が好きなことがあのひとの嫌いなことだったり、逆に、
自分が嫌いなことがあのひとの好きなことだったりするのです。

だからケチャマヨが歌を歌っていても、車は走るし電気は通る。
なぜならそれを好きな人がこの広い世界にはたくさんいるから。

だから、自分は自分の好きなことをやりきって、
自分の嫌いなことは、それをやりたい人に任せていいんです。
そうやって、みんなが好きなことを追求することで、
逆に、世界は上手く回っていくと思いますよ♪

でもこう言い切っちゃうとさらにこんな反論が聞こえてきそうです。

私だってステージで歌いたいけど、
ライバルがいっぱいいるからなかなかステージに立てないし、
だからそれまで、わりのいいアルバイトしてお金を稼いだり、
しんどくてもボイトレ続けたりしなくちゃいけないんです。

そうですね…修行とか競争とか、大変ですよね。
でも本当に歌うのが好きで、ステージに立ちたくて、それに必要なお金を稼ぐのなら、
そのバイトをしている時も、もう好きなことの一部がすでに出来ているのですから、
そう思えている人はきっと、修行も競争も資金稼ぎも、
全てが楽しいと思いますけどね。

ただ、好きなことに到達するまでがあまりにも遠くて、辛くて、
バイトもボイトレも好きなことの一部と思えないなら、
何かを変える時かもしれません。そのバイトを変えるか、
好きなことへの道筋を変えるか、そもそもの好きなことを見直すか、
とにかく何かを変えたほうが良さそうですね。

いずれにしてもこの時代、もう、みんな、自由なので、
「こうしなくちゃいけない」ってことは決してないです。

若いうちや経験が浅いうちは、目指すべき場所やそこに至る方法が分からず、
誰かの道筋を辿ったり、誰かの方法をマネしたりすると思います。
その過程で「こうしなくちゃいけない」と思うことはたくさんありますが、
正解に見える方法も、その人がやったことある方法、ほんの一例に過ぎません。
（学校の勉強もほんとうに「解答例」が多いですよねぇ…）

でもマネしたことも自分の経験として噛み砕いて身につけていけば、
いつか自分だけのオリジナルを見つける糧(かて)になると思います！

ケチャマヨは本当に幸運な事に、
全国各地のステージに立つ機会をたくさんいただいていますが、
そんなに厳しい練習もせず、下積みの修行や勉強もやってこず、
ましてや辛いバイトで日銭を稼いだ経験もありません。
ドラマチックな栄光と挫折のサクセスストーリーもありません。

普通です。

本当に普通に、生活するようにコンサート活動をしています。

毎日ごはんを作るように詩を書き、絵を描き、曲を作り、
別の特技のデザイン技術を使って自由に宣伝をし、
お友達とおしゃべりするように打ち合わせをし、
旅行に出かけるように歌を届けに行っています。

例えるなら、
ごはんを食べるためには作る過程もあるし、食べたらその後は後片付けもするし、
その全てを含めて「ごはんを食べること」って言えると思っています。
それと同じように、ステージで歌うことと「ひとつながりのこと」として、
宣伝もするし、打ち合わせもするし、作品も創作します。

それは決して「好きなことのために、ガマンして嫌なこともやる」のではなくて、
「好きなことだけしかしたくない！」と思い、それに向かって行動しているだけです。
でもずっとそうしていたら、いつしかその一番好きなことの周辺のことも全部、
好きになってしまいました。ほんとだよ。

これはわたし達の経験からの話なので他の人に合うかは分かりませんが、
一番好きなことを集中してやり切ると、その周辺のことも楽しくなる、
結果として好きなことがどんどん増えていって、出来ることも広がって、
いつしか仕事にだってできちゃうかもしれないと思っています。

ごはんを食べるのが好きな人が、食材に詳しくなったり、その環境を調べたり、
はたまたそれを盛り付ける器に詳しくなったり、あとかたづけの達人になったり、
ひとつの大好きなことを中心に、どんどん好きなことの輪が広がるイメージですね。

そんな好きなことがたくさんある人が世界中にどんどん増えていったら、
世界が成り立つ…どころか人類は新たなステージに進化してしまいそうですね！