下北沢 路上販売視察

2001.11.23 ナオヒロ作文

作品を作るということは、
誰かに見てもらいたいということで、
創作集団お子さまランチとしても
そこは重大な問題だった。

「どうする?やっぱ売りたいよね?」

「手作り絵本、CDといえは路上でしょ。」

「ほな場所はどないしよっか?」

以前は川崎のアートマーケットで売っていたのだが、
なにやら趣旨が変わったような感じで、
ダメになったような雰囲気が、かもし出されていた。
(実は良く知らない)

ちょうど秋も深まって、オシャレの秋
いっちょ渋谷・原宿でもデビューすっか!
と、すっかり息巻くメンバーは…

…あまりのオシャレさかげんに
すぐ意気消沈したのだった。

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「シモキタにしよう」

「あそこはなごむ」

「オイラたちでもだいじょぶそやな」

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下北沢へ到着。
そこでわれわれは歩いた。

路上で作品を売るに当たり、
「人通りがあるところ」「人が多すぎないところ」
などの条件を頭に入れながらひたすら歩く。
ストリート、コーナー、のきしたなど
なかなかいいところがない。
いいところは先客がいたりもた。

そのときふと、団子屋さんが目に入った。

「えっと、あたし、アンコ。」

いきなりである。
昨日ダイエットするとかいうセリフも
聞いた気がするが…気のせいか。

「ん〜じゃあ、おれゴマ。」

こうなったら止まらない。
何か場所を探している感じではあるが、
もはやおいしそうなお菓子屋さんなどに
目が行くばかりである。

「こないだ中華街でもこうやって食べ歩きしたんだよ」

「(こうやってって…)」

「このたこ焼きやさんっていつも閉まってるよね」

「あ、夕方に開くよ!一周してまた来よう!」

そんな話題ばかり。

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秋も深まり、夕方は冷える。
そんなときにはアツアツのたこ焼き。
ちょっと丸い月の下、どこかの駐車場でハフハフと
ヤケドしないように食べたこのたこ焼きの味は
きっと忘れない。

やっぱりそうだ、食欲の秋、だ。

これから作品発表の場として、
インターネットを思いつくのはもうすこし先の話。

(文中の出来事は多少フィクションです。昔なので)

 

2001.11.23 ナオヒロ